大卒と専門卒の看護師ではどちらがいいのか?

 

専門卒の看護師が多い中、最近では大卒で実際の現場に立つ人も増えてきました。そこで気になるのが、大卒と専門卒の給与などの待遇面や出世・キャリアアップの実態ではないでしょうか?ここでは、それぞれ大卒と専門卒の看護師としての待遇を比較してみましょう。

 

◎大卒と専門卒、初任給はどちらがいい?

最近では、大学で看護学科などを選択し、実際の現場に立つ大学卒の看護師も増えてきました。そこで、気になるのが学歴による待遇の違いです。日本看護協会が発表したところ、大卒と専門卒の看護師の初任給は、大卒の場合、約267,800円に対し、専門卒は約259,700円と8,100円の差がありました。1万円にも満たないならそんなに大差がないと思われがちですが、これは単に初任給を比較しただけ。これからの勤続年数とともに比例して給与アップする待遇面や、管理職などの出世を考えれば、大卒は専門卒より有利と言われています。また転職の際も大卒のみを起用する病院もあるなど、専門卒より有利と言えるでしょう。大学卒というと華やかなキャンパスライフというイメージが付きまといますが、実際には昇進試験をクリアしたり、与えられた課題の論文を提出したりなど、大卒の看護師は総合的に考える力に長けています。また、サークル活動などに従事していれば、人脈作りも学生時代に育まれていることでしょう。その点、専門卒の場合、看護師で働くための実践的な技能や知識はあっても、それを考えて応用するという点については、どうしても大卒より差がついてしまうようです。

 

◎大卒と専門卒のカリキュラムの違いとは?

ここまでくると、看護師を志している人にとって、将来を見据えてどちらを選ぶべきか、やはり大卒のほうが有利なの?と迷ってしまいますよね。そもそも出世するにつれ少しずつ差が出ると言われる大卒と専門卒のカリキュラムの違いをここで簡単に説明しましょう。大学では主に看護の基礎となる看護学を学びます。大学での修業年限は4年、卒業までに必要とされる単位は124単位に及びます。看護の概念に始まり技術や管理学など実践的な判断力以外に理論として看護学を学んでいきます。また、看護大学の場合、看護師をしていくうえで助産師や、保健師に興味をもち、進路変更したとしてもそれぞれの資格を卒業の時点で取得できます。一方、専門卒の場合は現場でどれだけ機敏に動けるか実践力に教育の比重が置かれているので、カリュキュラムの1/3が看護実習に当てられています。

卒業までの単位は93単位、卒業までは3年かかるのが一般的です。現場への即戦力として教育されるので卒業すれば、すぐに職場に就くことができるでしょう。

 

◎看護師として出世するなら大卒のほうが有利なのか?

看護師になるなら大卒が有利で、専門卒では出世の道は閉ざされるのか、と言われれば、一概にそうとも言いきれません。専門卒の看護師であっても、管理職まで出世する人も少なからずいます。金銭面だけを考えれば、学校で勉強する期間も専門卒なら大卒より1年短く、看護師として職場に立つのも一歩リードできるでしょう。また、大卒で看護師になるまでには経済的にかなりの学費がかかりますし、専門卒のほうが学費も安く、大卒の机上の勉学よりも実践力に比重をおいた授業の方が現場で役に立つことが多いのが事実です。しかし、個人経営のクリニックではなく、総合病院のような大規模な職場で勤務する場合は学歴が重視されやすく、今後もこの傾向が高まるといわれています。看護師に従事して一生頑張るというキャリアウーマンタイプを志しているのであれば、専門卒より大卒を目指した方が理にかなった進路と言えるでしょう。

 

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